健康の三本柱である「食事」「運動」「休養」。この3つを中心に「天下三分の計」ならぬ「健康三分の計」により健康づくりを推進しようというのがこの「健康三国志」です。関羽、張飛、劉備と共に、健康づくりに取り組んでいきましょう。

勝敗は兵家の常

失敗は禁煙の常、再挑戦を

たばこには大量の有害物質が含まれ、健康の大敵です。「ちょっと一服」の積み重ねが、生活習慣病のリスクを高めます。

劉備

【劉備】
軍人には勝つことも負けることもあるから、落ち込んではいられない、禁煙とて失敗はつきもの。成功するまで何度もチャレンジするのじゃ。「桃園の誓い」ならぬ「禁煙の誓い」を立てるのじゃ!

喫煙で動脈硬化とがんのリスクは急上昇

たばこの悪影響のひとつは、血管を収縮させ、血流の悪化を招くこと。その結果、血圧が上がり、動脈硬化が進行します。喫煙者は、非喫煙者に比べ、循環器病で死亡する危険性が高く、脳卒中では2倍以上、心臓病では4倍以上になるといわれています。

たばこが循環器病を引きおこす理由

・血管を収縮させ、血圧を上げる。
・血液の粘着性を高める。
・全身に酸素を運ぶヘモグロビンの働きを抑える。
・血管の壁を傷つける。

・血管の壁が厚く硬くなる。
・動脈硬化が進行する。
・血栓ができやすくなる。
喫煙者が循環器病で志望する危険度 脳卒中2.17倍、心臓病4.25倍 循環器病で死亡する非喫煙者を1とした場合の喫煙者の割合(男性:21本以上/日) NIPPON DATA 80 Ueshima H, stroke 2004 Aug;35(8): 1836-41

また、たばこの煙は約60種類の発がん性物質を含み、喫煙は多くのがんの誘因になっています。肺がんの発生率を高めるほか、喉頭(こうとう)や咽頭(いんとう)など、煙の通り道ががんにかかりやすくなります。COPD(慢性閉塞性肺疾患)の大きな原因となっているのも見逃せません。

煙は周囲の人にも迷惑に

たばこを吸わない人が、他人のたばこの煙を吸い込んでしまうことを受動喫煙といいます。
受動喫煙でも有害物質を多量に吸ってしまうため、たばこを吸う人は職場や家庭などで身近な人の健康も害していることになります。夫に喫煙習慣があれば、たばこを吸わない妻が肺がんになるリスクは2倍に高まります。
また、親がたばこを吸う家庭の子どもは、肺炎、気管支炎、ぜん息、乳幼児突然死症候群(SIDS)などになりやすいといわれています。

副流煙に含まれる有害物質の量

いまこそ「禁煙の誓い」を

喫煙者の肩身がどんどんせまくなる昨今、思い切って禁煙を宣言しましょう。
しかし残念ながら1回のチャレンジで禁煙に成功するとは限りません。吸いたい欲求に一人で耐えるのが辛ければ、仲間を募る、周囲に宣言するなど、何度でもチャレンジしてください。
ニコチンガムやニコチンパッチなどの禁煙サポートグッズも活用しましょう。

副流煙の健康リスクが明確に

喫煙や受動喫煙は、以前よりがんのリスクとして挙げられていましたが、近年、副流煙(たばこの火がついた部分から立ち上る煙)による受動喫煙とがんの因果関係が、より明確になってきています。厚生労働省、国立がん研究センターの推計では、受動喫煙により年間1万5千人が死亡しているというデータも発表されています。

それを受け、国立がん研究センターの「日本人のためのがん予防法」においても、他人のたばこの煙を「できるだけ避ける」から「避ける」に修正し、受動喫煙防止を明確な目標としています。
がんだけではありません。虚血性心疾患、脳卒中、子どものぜん息、乳幼児突然死症候群(SIDS)なども受動喫煙と十分な因果関係があることがわかってきました。

副流煙には主流煙の数倍も多く、有害物質が含まれています。たばこの煙は、マナーだけの問題ではなく、周囲の人にも影響を及ぼす健康問題です。たばこを吸っている人は、まわりの人のためにも禁煙を。吸っていない人も、副流煙を吸わないように意識してみましょう。